コレステロール

 『コレステロール値が下がってきています』  『先生、コレステロールってやつは、一体どこまで下がったらいいのですか?』  『むむむ?』

 先日このような質問があり、自分の学問の足り無ささを感じ、調べてみました。

 一般に、血液中のコレステロール値は、空腹時で160mg[_c]/dl[100cc]〜230mg/dlが正常値とされています。コレステロール値が高いと、動脈硬化が進展して冠状動脈[心臓に栄養や酸素を供給している血管網]や脳血管が粥状硬化を起こす結果、心筋梗塞や脳梗塞を起こす可能性が高くなります。

 実際に急に怒り易くなったり、顔や眼力[漢方医学では『気』と言いますが]がまるで風船が萎むようになってしまったりする人がいます。多分、脳梗塞を起こして『ボケ』が始まってきたものと考えます。この患者さんは普段から、血液中のコレステロール値が高く、300以上あり、なかなか「高脂血症用」の薬には反応しませんでした。自分の力不足を反省しました。でも、現在、健康保険でやらねばならないという『きつい制限医療』の中では、これも仕様がないのかなとも思いました。

 そこでまずコレステロール値について調べてみました。

1:由来:血清コレステロール値の1/3は食事中のコレステロール、2/3は肝細胞で酢酸から合成されたものである。

2:排泄と消費:コレステロールは、胆汁として腸管に排泄されます。また、人間になくてはならない各種のステロイドホルモンにと合成されます。

3:数値についての疫学的検討:東京の奥多摩に住む人と、東京都内の公務員、東京都内の印刷会社社員のコレステロール値について検討されたデータがあります。

年齢

東京都奥多摩居住者

東京都内公務員

東京都内印刷会社員
19才以下

130、3mg/dl

 

142、5
20〜29才

140、5

 

165、2
30〜39才

147、2

 

175、9
40〜49才

179、1

215、0

187、6
50〜59才

168、6

193、6

179、2
60〜69才

159、0

197、8

174、0
平均値

154、7

202、8

172、4

 この表を見て、@コレステロール値は年齢とともに高くなるA東京都内の公務員が高い傾向にある。[デスクワークが多い事と、運動不足、ストレス]B奥多摩に住む人の方がコレステロール値は低い傾向にある[食事のせいと、歩くことが理由ではないかと思います]、などが推定されます。

4:数値が高いとき:本態性高コレステロール血症、動脈硬化症、糖尿病、ネフローゼ症候群、甲状腺機能低下症などが考えられます。あまり高いと、将来、種々なる疾患になるので、コレステロールを抑える薬を飲みます。

5:数値が低いとき:慢性消耗性疾患のとき[ガンも含む]、肝硬変症、甲状腺機能亢進症、などが考えられます。各年齢の平均値ぐらいになったらいいのでは、と思っています。あまりに下げ過ぎてもいけない。ほどほどにすることが大切です。



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