海外旅行と薬

 海外旅行に行く人々が増えています。その結果、『コレラ』『肝炎』『旅行者下痢症』などの病気をもらって帰ってくる人も増加の傾向があります。前もって用意した方がよいと思われる薬についてお話をしましょう。

 まず各種の場面を想像します。

 1:発熱:急な発熱は困り者です。特に子供は環境の変化になかなか順応できません。老人も同様です。小児用のバファリンを持参するとよいでしょう。小児用を大人が使っても何も問題はありません。大体一錠が8〜9キロの子供用にできています。従って60キロの大人は7〜8錠を飲みます。甘くておいしいので良いと思います。胃にも優しくできています。

 2:下痢:外国へ行って下痢をすることほど惨めなものはありません。何も食べられないで、ひたすらミネラルウォターを飲んでいなければなりません。田村医院独自の下痢止め『ザタロ』があります。タンニン酸アルブミンと次サリチル酸ビスマスとロペミン細粒との組み合わせです。

 抗生物質も一緒に飲んでおいたほうが良いと思います。私はセフェム系の抗生物質、またはニューキノロン系抗生物質が良いと思っています。これをあらかじめもって旅行に行きます。外国で下痢をした場合には絶対に生の水は飲んでは行けません。ミネラルウォーターがない場合には、コカコーラが良いと思います。それも炭酸を抜いた方が良いと思います。また、場所によっては、紙のない場合もありますので、ティッシュペーパーも一箱持参されると良いと思います。

 3:食べ過ぎ:外国に行くと、料理がとてもおいしくて、ついつい食べ過ぎて胃がもたれてしまうことがあります。そんなときには消化酵素剤をあらかじめ用意しておくと良いと思います。または腹八分で何でも我慢しておくことです。

 4:頭痛:環境の急激な変化で頭痛を訴える人も多いのです。発熱、頭痛、痛みに全般的に良く聞く薬を私は調合していつももって行きます。これも匙加減と言います。

 5:乗り物酔い:飛行機に乗り慣れていない人や、自動車に乗る場合に寝不足などをしていると酔ってしまいます。こうした事を防ぐ意味でも軽い安定剤をもって行きます。

 6:不眠症:時差の関係や環境の変化について行けなくなると、よる眠れなくなります。その結果、乗り物に酔ったり、居眠りをしてしまったりして、つまらない旅行になる事が自分の経験上あるために、私は必ず旅行に行くときには睡眠剤は持って行く事にしています。

 7:虫さされや日焼けにたいしての対策:外国では、季節によって、場所によって、虫さされは日常茶飯事なことがあります。特に日本人は虫にとって格好のおいしいものになります。虫さされ防止剤や予防薬剤を予め体にスプレーしておきます。

 日焼け止めのクリームも予め塗っておいた方が良いと思いますし、日中日差しの強い時は長袖のシャツを着た方が良いと思います。

 『田村先生、海外旅行薬パック』なんていうセットを作ってみようかとも思いますが、人によってもアレルギーなどがありますし、一概に統一できません。従って自分のことを小さいときから知っている主治医の先生に処方してもらうのが最も大切で、かつ上手な利用方法であると思います。海外旅行へ行って日本の安全性を実体験したらよいと思います。



BackTopPage