微熱があると



☆『先生〜 !。微熱があるのですが?』☆

 このような質問を多く聞きますので分かりやすく文章にしました。

一般に『微熱』とは、『腋下温で37度以上』の体温が一定期間持続するか、一定期間に繰り返して出現する場合を指すようです。しかし、この定義には「合理的な根拠」はありません。また、この様な訴えを持って外来を受診する患者さんは結構多いと思います。

 こと臨床の現場では、ほとんどの患者さんは、『思い込み[37度に赤印が付いているため!]』や、『心因反応[神経質]』の一つの表現である場合が多いと思います。しかし、たとえ『微熱』であろうとも、重大な基礎疾患が隠れている場合もあります。そこで各種の検査が必要になります。どんな検査が必要なのかについて述べてみましょう。

@検尿:尿に[タンパク+]であれば腎炎を疑います。[潜血+]ならば膀胱炎等を疑います。[糖+]ならば糖尿病性の何かを疑います。沈査[尿を1500回転で遠心して、その尿の成分を調べます。]

A血液学的な検査:

A:白血球数[数が多いと一般的には『細菌感染症』を疑い、抗生物質を投与します。数が少ない場合は『ウイルス感染症』を疑い、抗生物質は要りません。

更に詳しくは

B(血液像と言う、『白血球』の一つ一つの顔[好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球等]を調べます。好中球が多いと『細菌感染症』が疑われます。リンパ球が多いと『ウイルス疾患』が疑われます。『異形リンパ球』は『E−Bウイルス感染症[伝染性単核球症]』を疑い、好酸球が多いと『アレルギー性疾患』を疑います。

C:赤血球:体の細胞に『酸素やエネルギー』を送る真ん中が凹んだ円盤状になっています。『ヘモグロビン』の為に赤い色をしています。この『赤血球』が減っていると、体に『癌』等の悪性の物が浪費しているか、『大腸癌や痔核』等があり浪費しているか、『子宮筋腫』、『白血病』等を考えます。また、『鉄欠乏性貧血』等で『赤血球』を作れない場合も考えます。

D:血小板:炎症があると一般的には『血小板』は増加します。又肝硬変など肝臓の病気が重度になると、『血小板』は減少します。また、『ある種の薬』は血小板を減少させます。

B生化学的な検査:ある種のウイルス感染症[例えばE−Bウイルス]では、肝機能[GOT・GPT]等は増加します。腎臓機能を反映する、[BUN・クレアチニン・K]等を調べます。LDHは白血病をはじめとして悪性疾患でその値は上昇します。蛋白電気泳動も炎症の有無を調べる検査方法です。

C免疫学的な検査法:CRP[Cリアクティブプロテイン]で『炎症』の有無を調べます。RA[リウマチ反応]等も調べます。

D胸部レントゲン撮影:高齢者の肺炎[特にはい結核やマイコプラズマ肺炎]は、あまり体温は上昇しない場合が多い。その他、『血沈』、『各種ウイルスの抗体価』の測定が必要になります。しかしながら、『健康保険』というやっかいな制約のもとで行わなくてはなりませんので、ことは更に難しくなります。

以上を行っても『異状がない』場合には、少し様子を見てもらいます。心因性も考えられ得るからです。

互の「恕の信頼」の中で考えてみましょう。



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