『水イボをむしり取る』のは、患児達に大いなる恐怖心と痛みを与え、今後の『患児達との信頼関係を作る』うえで良くない方法だと常々感じていました。しかし、『硝酸銀焼却法』『液体窒素による凍結法』などを過去に行いましたが、なかなか良好な結果を生んでくれません。確実な方法は、やはり『むしり取る方法』となり、私の悩むところから全然成長がないことになってしまいました。
ところが、先日、『皮膚科雑誌』を見ていたら、『多発性伝染性軟属腫の処理』と言う論文[茅ヶ崎皮膚科医院院長の新関 寛二先生著作]がありました。それを読んで感激して、当医院でも早速行って見ようと思いました。以下にその方法をお知らせ致します。『硝酸銀ぺースト法』と言います。
@『水イボを取ってね』と田村医院に来院します。
A調整作成する時間があるので、明日にしましょうとか来週にしましょうとか言われるかも知れませんが、なるべく早く取る努力をします。
B40%AgNO3Sol[硝酸銀溶液]0・2ml+小麦粉0・05g[耳かき一杯]を『竹ひご』で良く撹拌します。
C直ちに『半透明ペースト状』になります。
D竹ひごの先を削って鋭くします。
E2%キシロカインゼリー[塩酸リドカイン=局所麻酔剤]を『水イボの場所』にうすくつけ5〜6分待ちます。
Fほんの少量竹ひごの先端にこの『小麦粉で溶いた40%硝酸銀水溶液{[水イボコロリン]と命名しました。}』を極少量付けて、『水イボ』の先端に塗布します。
Gイソジンゲルで後を消毒して終わり。さようなら。
H1週間後に後を見せてもらいます。
I薄い跡を残し治癒。
以上が計画案です。この計画案に沿って、『北池薬局管理薬剤師の江村君』が作成してくれます。勿論『▼愛▼』もいっぱい入れてくれるでしょう。乞う、ご期待。
◇水イボ:伝染性軟属腫[でんせんせいなんぞくしゅ]:伝染性軟属腫ウイルスが原因。このウイルスは、ポックスウイルス科に属し、ワクシニアウイルス[種痘ウイルス:ポックスウイルス科オルトポックス属の天然痘の予防に用いられた生ワクチンウイルス。
痘瘡が根絶された現在では、実用的存在価値がなくなったかに見えましたが、現在ではベクター{遺伝子医療に際して、特定の遺伝子を組み込んで細胞の中に入れる郵便屋さんみたいな役目が注目されています。}]と同じレンガの様な形をしています。『イボ』様の良性腫瘍を顔面、腕、背、尻等の皮膚に作り、成人よりも小児に多く、接触感染をします。
通常、この『伝染性軟属腫ウイルス』の『抗体』は1年ぐらいで作られるといわれていて、『取らずに放置するべきか?』『早期に取るべきである!』と言う論争がありましたが、最近では『早期に取るべきである』との見解が、日本皮膚科学会、日本臨床皮膚科学会から出ました。
私は以下のように考えています。もし子供自身、親御さんが『取りたくない』との意見でしたら、一応は『痛くない旨』をお話しして、『ヨクイニンエキス錠』や、『小建中湯』『五苓散』等の漢方薬を飲んでもらいます。無理強いはいけません。