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先生!今度のお薬って飲みにくいんです。
田村医院 田村 仁
先日あるおばあちゃんが、ほんとうにびっくり〜!!。な事を云ったので、又我々
医療者も十分に説明をしてあげねばならないって反省を含めて文章にしました。
実は、その呑みにくいって云った薬は、『座薬』即ち、肛門からいれる薬だったのです。びっくりして『どうやって呑んだの。』って聞きますと、『ザブトンに正座して呑んでたんじゃが。』と。生真面目と云おうか・・・、返答に困っちゃいました。彼女の云うのには、『仏様の前のザブトンに正座していつも呑んでたんじゃが、今度のお薬は、とって
も大きうて、長っぽそくて、油っぽくて、今までで一番呑みにくかった。新しい薬だと思うて、一生懸命に呑んだんじゃが、まあんこんなにの呑みにくい薬は生まれてこの方初めてじゃったん。先生に云いたくても来週いらしゃいと云ったので今日まで待ってたんだ
ー。一週間が長かったんよー。』と。笑っちゃいけません。我々が説明不足だったんです。『おばあちゃんゴメンゴメン。実は、その薬は、座薬って云ってコーモンからいれる
新しい薬なんだよ。説明しなくてゴメンゴメン。・・・・ほらこういうふうにして外の
ケースを外して、・・・・こういうふうにしていれるんだよ。・・・』その場は、なん
とか機嫌良く解ってもらいました。おばあちゃんが帰ってからみんなで反省しました。
ほんとに申し訳なく思いました。しかし、まあ例え呑んでも害にはなりませんが、
『胃が丈夫なんだよねおばあちゃんって。』。と同時に笑っちゃいけないのは解ってるんですが笑っちゃいました。すいません!何にも起こらなくてよかったと思いました。一週間呑み続けたおばあちゃんの根性には頭が下がりました。このように特にお年寄りには、十分な説明が大切なんだなあと思いました。その他事故と呼ばれるものは数多くあります。1:座薬を、開けずにそのまま金属のカバーのままでいれてしまって、肛門裂傷といって肛門が裂けちゃったという事故の症例。
2:錠剤をヒートシールのままで呑んで仕舞って、食道潰瘍になった症例。
3:ヒートシールをそのまんま10錠分呑んで、胃に詰まってしまっ仕舞った症例。
4:しゃべくりながら、薬を飲んで、気管に入ってしまった症例。
5:子供の座薬を誤って、膣にいれてしまった症例。
その他数多くの事故例が報告されています。患者さん特に老人に投薬するときには、
十分すぎる位に説明することの必要性を今回の事故は、教えてくれたのだと思いました。一般的にこの種の事故は、毎日のように起こっています。特に『痴呆状態』にある人
には十分の注意が必要です。座薬特に消炎鎮痛剤の座薬は、老人に好んで用いられます。経口の消炎鎮痛剤は、特に老人に投与すると、高率に『胃潰瘍』を起こすからです。
又ただでさえ、お薬の多い老人に、又薬の種類を増やすことは、感覚的に、数量的に
わかんなくなる可能性が多いためにも座薬が汎用されています。
小児科領域でも、座薬は、汎用されています。下直腸静脈は、肝臓を通らないために
、肝臓での代謝を受けなく、薬が少量で効果が上がるために、こと小児科では、良く
使われています。座薬事故があってから座右の銘!『座薬は呑んではいけません。座薬
はコーモンにいれましょう。』。今回は『座薬事故』についてでした。
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